先日、普通に前後タイヤ交換でお預かりした珍しいFXB。 お預かりの時にエンジンからのタペット音の様な比較的大きな異音に気付き 即、そこも修理することに、、、
タペットローラーのベアリング破損、プッシュロッドの破損など、バルブトレイン回りのトラブルは放っておくと修理費が大金に化けますから早期発見&早期治療が絶対です。
最悪はエンジン全体をダメにしてしまいますからね。
まずはパーツ取り寄せの可能性もあるので先に異音の修理から、、、
プッシュロッドカバーを取り外してチェックすると すぐに 緩んでるわけではないのに1本だけガタガタ、クリアランス大のプッシュロッド発見。 他は問題なさそうなのでとりあえずその1本を調整し直し
ながら、その感触で他に原因がないかどうかもさぐり
ながら組んでエンジン始動。 あっさり問題の異音は消えました。 (しかしその異音が消えると他の異音も気になり始めたりして、、、)
現状販売で少し前に、あるショップから購入したようですが あの異音があるままよく説明もせずに知識の無いお客さんに納車したのなら信じられません。 それともショップ側に知識が無いからなのか、、、 リアブレーキもまともに利かない状態で、見てみるとマスターシリンダーにオイルが入っていなかったり、、、
オーナーが代わって名前だけ残った別会社になったとはいえOBとして恥ずかしいです。。。
Edgeでは絶対にこんなことが無いようにしたいです。。。 反面教師とさせていただきます。

お預かりした本題のタイヤ交換でも問題発生。 どうもホイールが異様に左にずれているようで、チェーンテンショナーを基準にチェーン引きをしていくと左側のリアフェンダーとリアタイヤのクリアランスが無くなってしまいます。 リアフェンダーとタイヤとの間に2~3mmのクリアランスを作ると 写真のように後ろから見ると「大丈夫かこりゃ!?」という状態に、、、
以前にもブログで紹介した当店の前後ホイールアライメントツール、『アルミ角材』でリアタイヤを挟んでフロントタイヤとのずれをチェックすると やはり大幅なズレを確認。

しかもよく見るとベルトガードがリアフェンダーと擦れた痕跡もあるし、、、

そして本来、ベルトプーリー側に入っていなければいけない5mm厚位のスペーサーが、ブレーキローター側に入っている。。。
これをきっかけにいろいろ調べてみると、、、
FXBはセカンダリーベルトドライブのためスイングアームが専用のワイドタイプなんですが どうも当店にある通常のチェーンドライブショベルと比べてみると幅が変わらないようなので、、、 怪しい。。。
5mmのスペーサーをプーリー側につけるとプーリーがスイングアームに干渉してしまうので これは間違いないかも、、、
さらにリアホイールにあった純正品番を調べてみると、、、 ホイールはFXBの物ではなくスポーツスター用の可能性も。。。 もしそうならFXBっぽく仕上げるためにホイールリムをわざわざストライプ用に旋盤で削って、オレンジに塗ってあるということになりますが、、、
ホイールに浮き文字で書かれた品番はパーツリストなどで簡単に確認できるホイールアッシーの品番とは違うため簡単に判別することは難しいんですが、、、
リアホイールが他車用ならば、もうマニュアル通りの整備は出来ないことになります。 どちらにしても見比べる純正ホイールがないので、このホイールで問題なく走れる様にするしかないですね。 ここからはカスタム屋の仕事です。
やはりショベル以前は純正っぽく見える車輌でもいろいろありますね。 しかしトラブルの原因の大半は「古いから」 と言うより、「古いためにより多くの人の手が入っているから」 と言える様な気がします。 その都度、しっかりとした整備をしてあればどんなに古くてもあまりトラブルは無いものなんですが、、、